花大・福祉スピリッツを若手先輩と語る集い(11月25日)
11月25日に「花大・福祉スピリッツを若手先輩と語る集い」が開催され、在学生が若手先輩の話に熱心に聞き入りました。
花園大学社会福祉学部は、1964年の学科設置以来、多くの現場実践家を排出してきました。今回は、その中でも若手の先輩9名にお越しいただき、現役学生に花大・福祉スピリッツを注入していただきました。
プログラムは、第1部「若手先輩からのリレートーク」、第2部「花大の先輩に何でも聞いてみよう!」です。
◆第1部 若手先輩からのリレートーク◆
先輩から在学生にいただいたメッセージを紹介します。まずは、前半の5人の先輩の言葉です。
①木太沙織さん(2012年社会福祉学科福祉介護コース卒):高齢者福祉・ひらかた聖徳園
「ちょっとしたときに、いつも笑わない利用者さんがたくさん笑っていた。家族さんから『ここに入れて良かったね』という声が聞けたとき、やりがいを感じますね」
②匿名希望の先輩さん(2013年社会福祉学科卒):障がい者相談機関
祖父母が介護が必要になった体験があったので、相談員の仕事に就きたくて大学を選び、就職を考えました。卒業後は病院の相談員をして、1年半前に今の仕事に転職しました。
障害の子とだけで無く、年金、生活保護、成年後見制度のこと等々、いろいろな相談を受けています。
「まずは、その人の話をゆっくり聞くことが大切。そのなかで『この人はこういうことを感じておられるんだ』ということが気づけたとき、喜びを感じます。でも、同時に『もっともっと気づかないといけないな』と思います。相談された方が少しでも良かったと思ってもらえる時に、一緒に喜ぶことができたら、そこにやりがいを感じます」
③木村剛士さん(2010年社会福祉学科卒)児童福祉・迦陵園
「子どもが好き。高校の先生の『これからは福祉の時代』というアドバイスで、大学を選びました。さまざまな事情で親と一緒に暮らせない子ども達の生活のケアをするのが仕事です。家事、洗濯、掃除、子ども達の進路、保護者との対応等、いろいろあります。しんどいこともありますが、子ども達が日々成長していくのを肌で感じる瞬間がある、それがやりがいです」
④木内里沙さん(2017年社会福祉学科卒)社会福祉協議会・加古川市社会福祉協議会
「電話で相談に乗っていた方が来所されたとき『あなたが木内さんですか。お会いできてうれしいです』と言って下さいました。少しでも誰かの支えになれているのかなと感じます。そういうときにやりがいを感じます」
⑤内本諒さん(2017年社会福祉学科卒):ケースワーカー・京都市伏見区役所
「京都市の伏見区役所で、今は保育所の入所調整、母子支援を行っています。相談に来られる方の状況を聴き取り、抱えている悩みに対応して、どうしたらその世帯に最良の支援ができるかを考えています」
⑥鈴木詩織さん(2008年臨床心理学科卒):医療ソーシャルワーカー・京都第一日赤病院
「がんの患者さんの相談対応が多いです。病気療養の中で患者さんが感じているさまざまな思いに寄り添っていくなかで、不安の軽減や家族関係の修復、資源に繋がって治療が継続できたとき、この仕事をしていて良かったと感じます」
⑦新庄貴大(2016年臨床心理学科卒):精神保健福祉士・地域生活支援センターまな
「『死にたい』という方の話しをしっかり聞いて、そのなかからやりたいことを探して、そのためにはどうしたら良いかを一緒に考えていけるようになったときなど、良かったなと思います」
⑧田中俊大さん(2017年臨床心理学科卒):教員・南山城支援学校
「子ども達と遊ぶことが好きですが、教員はただ遊んでいるだけじゃダメなんです。遊びのなかで何を育てていくかを考えていきます」
「仕事のやりがい。そうですね、生活単元学習などの授業で、子ども達の生活する力を高めていく、そのためにどういった授業を考えていくかを同僚と一緒に考えていくことが楽しいですね」
⑨匿名希望の先輩さん(2016年臨床心理学科卒)保護観察官・大阪保護観察所
「対人援助の仕事をする上では、自分の価値観が仕事に影響を及ぶすことが多いです。そのために、いろいろな価値観に触れることで自分の価値観のあり方を知ることが大切です。それは勉強だけでなく、アルバイトやサークル活動等のなかでもできることです。大学生活を謳歌して、いろいろな経験を積んでください」
◆第2部 「花大の先輩に何でも聞いてみよう!」
第1部のリレートークが終了した後は、在学生と先輩達が語り合う時間を持ちました。
4つのグループに分かれて、先輩の言葉をたくさん聞かせていただきました。
グループは…
高齢福祉領域 木太沙織さん
障がい・児童領域 匿名希望の先輩さん、木村剛士さん
社協・行政・教育領域 木内里沙さん、内本諒さん、田中俊大さん、匿名希望の先輩さん
医療・精神保健福祉領域 鈴木詩織さん、新庄貴大さん
各グループでは、在学生からのさまざまな質問に先輩が答える形で、福祉の仕事の実際、日々の仕事で感じていることや大切にしていること、仕事のやりがい、それぞれの領域での課題などを語ってくださいました。
例えばこんなやりとりがありました。
「利用者さんとのコミュニケーションの取り方は?」
「辞めたいと思ったことは?」
「仕事で苦しいことは?」
「相談員になるには、どうしたらいいですか?」
「実習と職員として働くことの違いは?」
「同僚や他職種と意見が対立するときは、どうするんですか?」
先輩はさまざまな質問に答えながら、福祉現場の職員として、さらに社会人としての姿勢や態度を伝えてくださいました。
先輩達の福祉スピリッツ、在学生のみなさんにしっかり伝わったようですね。
お忙しい中、来ていただいた先輩の皆さん。本当にありがとうございました。
◆ 高齢福祉領域 木太沙織さん
◆ 障がい・児童領域 匿名希望の先輩さん、木村剛士さん
◆ 社協・行政・教育領域 木内里沙さん、内本涼さん、田中俊大さん、匿名希望の先輩さん
◆ 医療・精神保健福祉領域 鈴木詩織さん、新庄貴大さん