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善光寺京都別院・得浄明院における 講演会開催報告【国際禅学研究所】

2024年11月23日(土)、京都・知恩院下の善光寺京都別院である得浄明院において、読売新聞京都総局駐在の本間寛治氏より国際禅学研究所に御依頼頂き、講演会が開催されました。得浄明院は、旧伏見宮家ゆかりの尼公寺院(非公開)で、今回は伏見誓寛御前様の御諒解の下、特別に本堂での講演会が催されました。

開会に先立ち、得浄明院副住職の伏見浄光師より、御挨拶を賜りました。

まず、弊所副所長の飯島孝良より、国際禅学研究所の諸活動について御案内申し上げるとともに、弊所や芳澤勝弘先生とかねてから本間氏と御縁があってこそ、今回の講演会が催されたことなどについて御話を差し上げました。

弊所顧問の芳澤勝弘先生からは、「一休宗純と二人の少女」と題した講演がありました。

 中世の有力な貴族や武家と死別した妻子がその遺産で菩提を弔い、尼寺に入っていく例の多かったことを指摘され、一休の周辺にも「御喝食」「御喝食御所」「御用人」などと称された少女がみられることから、室町期に貴顕の出自と思われる女性が禅寺と多く接点のあったことが述べられました。また、一休の師である華叟の法を嗣いだ江源院長生尼(湖北の豪族である熊谷氏の妻)についても言及され、室町時代の尼僧や尼寺については今後も一層の研究が必要であると論じられました。

講演会終了後、旧華頂宮邸跡である得浄明院の中庭をお借りして、本間氏の地元である山形名物の芋煮が振舞われ、読売新聞京都総局の皆さまや、京都葵会の皆さま、或いは弊所の活動と御縁のある皆さまと交流を深める機会を頂きました。

 最終的に、40名近くの御参加があり、寒風吹きすさぶなかにもあたたかな会となりました。御参加の皆さまには、朝早くから諸々の準備に御助力を賜り、この場を以て御礼申し上げます。