大学の理念

大学の理念

建学の精神

花園大学は1872(明治5)年に妙心寺山内に創建された「般若林」に始まった、臨済禅の心を建学の精神とする大学です。2022年に創立150周年を迎えました。

本学の建学の精神は「禅的仏教精神による人格の陶冶」です。その目的は臨済宗の宗祖である臨済禅師が「随処に主と作れば、立処皆な真なり」と言われるように、どの様な状況であっても主体的に行動できる、自立性・自律性を養成することです。換言すればそれは、一人の人間としてこの世に生を受けたことの意味や自己の尊厳を自覚し、「自分の生活も他人の生活も大切にする」ということに他なりません。そのことを単なる知識として獲得するだけでなく、大学生活を通じて実践的に体験することが肝心です。そのためには「坐禅」を通じて自己を見つめる時間の習慣化と、個別の学生支援や教育支援による直接的な指導が不可欠です。

本学は「日本一面倒見の良い大学」を目標として掲げておりますが、それは大学教職員が本人に成り代わって便宜を図るということではありません。あくまでも学生の「自立」・「自律」を促すために、一人一人の理解度や生活環境に合わせたきめ細かい個別の教育指導を行い、全ての学生が自己肯定感を持てるような大学生活を実現しようとするものであります。

学生が自己肯定感を獲得するためには先ず自分自身を見つめ、自分の置かれた状況を客観的に把握する、すなわち自分を知ること(「己事究明」)が必要です。自分を見つめることで、自らの長所や関心事、短所や足りない素養が明確化され、目的意識を持って学習することが出来るようになるでしょう。また自分を知ることで、友人など他者の長所や個性も理解出来るようになり、自分の立場や利益(「自利」)だけで物事を考えるのではなく、他者の立場や利益を慮る心(「利他」)も育成され、自らの人生に社会的役割や意義を見出すことも可能になるでしょう。こうした人こそが、まさに「禅的仏教精神による人格の陶冶」を実現した人材であります。本学の「ミッション」は、こうした人材を育成すること、すなわち、「自己を知り、他者を受け入れ、社会に貢献する人間を育成すること」に他なりません。

歴代学長

学長(校長) 校名 就任年月
1 坂上 宗詮 臨済宗大学 1911(明治44)年 9月
2 釋  宗演 臨済宗大学 1914(大正 3)年 9月
3 梅山 玄秀 臨済宗大学 1917(大正 6)年 4月
4 池上 慧澄 臨済宗大学 1918(大正 7)年 4月
5 松岡 寛慶 臨済宗大学 1919(大正 8)年 11月
6 加藤 至道 臨済宗大学 1921(大正10)年 4月
7 神月 徹宗 臨済宗大学 1923(大正12)年 6月
8 古仲 鳳洲 臨済宗大学 1927(昭和 2)年 9月
9 棲梧 寳嶽 臨済宗大学 1929(昭和 4)年 5月
10 後藤 瑞巌 臨済宗大学 1932(昭和 7)年 4月
臨済学院専門学校 1934(昭和 9)年 4月
11 梶浦 逸外 臨済学院専門学校 1944(昭和19)年 4月
12 奥  大節 臨済学院専門学校 1945(昭和20)年 4月
花園大学 1949(昭和24)年 4月
13 山田 無文 花園大学 1949(昭和24)年11月
14 大森 曹玄 花園大学 1978(昭和53)年 4月
15 立花 大亀 花園大学 1982(昭和57)年 4月
16 盛永 宗興 花園大学 1986(昭和61)年 4月
17 河野 太通 花園大学 1994(平成 6)年 4月
18 西村 惠信 花園大学 2001(平成13)年 4月
19 阿部 浩三 花園大学 2005(平成17)年 4月
20 細川 景一 花園大学 2011(平成23)年 4月
21 丹治 光浩 花園大学 2015(平成27)年 9月
22 磯田 文雄 花園大学 2021(令和3)年 4月

歴代総長

総長 校名 就任年月
1 河野 太通 花園大学 2015(平成27)年12月
2 横田 南嶺 花園大学 2017(平成29)年12月