人権教育研究センター

附属機関 人権教育研究センター

公開講座

第109回例会(詳細)

小学校教科書の変遷 特に昭和20年代に焦点をあてて
菅 修一(文学部准教授=図書館情報学・教科書史)

 

昭和20年代の小学国語教科書の紹介:戦争と平和
昭和20年8月15日までは、戦争遂行のための教育が行われ、国語教科書の中にも多くの軍事教材が掲載された。一転、敗戦になると、文部省は軍事教材を中心に教材を削除する通達を出す。削除指定された教科書は「墨ぬり」教科書となる。昭和21年は新聞用紙のような薄い紙に印刷された暫定教科書を使用。昭和22年は最後の国定教科書が刊行される。昭和24年からは検定教科書の使用が開始される。昭和22年からの教科書、そして昭和24年からの検定教科書では、軍事から一転、平和を意図した教材が登場する。戦争から70年以上経過した今日、軍事教材は見ないのであるが、平和教材も見ない。戦争と平和を考える素材の一つとして激動の昭和20年代の教科書教材を紹介する。

【日 時】2019年10月29日(火曜)午後6時~
【会 場】本学教堂2階会議室
※無料・申込不要・どなたでも参加いただけます。