仏教学科とは現代における仏教の在り方や禅文化を学ぶ
仏教と臨済禅に関する文献研究と実践の学修を通じ、妙心寺派教師資格をもつ僧侶や仏教の叡智を実社会に活かせる人材を育てる学科。
仏教が多角的に研究できる領域のバリエーションをもち、視野や見識、人脈を広げていきます。
宗派によらず、仏教を学びたいあらゆる方へ。僧侶を志す方に限らず、一般学生や留学生なども多く在籍しており、ともに学び、高め合える環境があります。仏教や禅を学ぶ中で得た知識と経験により、広い視野と洞察力が身につきます。
- KEYWORD
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- 坐禅に興味がある人
- 2500年続く仏教を学びたい人
- 生きる指針を学びたい人
- 人生を考えたい人
- 人の役に立ちたい人
- お坊さんになりたい人
仏教を学ぶとは、どういうこと?
仏教と臨済禅に関する文献研究と実践の学修を通じ、妙心寺派教師資格をもつ僧侶や仏教の叡智を実社会に活かせる人材を育てる学科。
仏教が多角的に研究できる領域のバリエーションをもち、視野や見識、人脈を広げていきます。
宗派によらず、仏教を学びたいあらゆる方へ。僧侶を志す方に限らず、一般学生や留学生なども多く在籍しており、ともに学び、高め合える環境があります。仏教や禅を学ぶ中で得た知識と経験により、広い視野と洞察力が身につきます。
学びの特徴
- 01現代人の悩みに寄り添う力を養う
- 02禅を文化・芸術・学問として学ぶ
- 03仏教をグローカルに実践
01現代人の悩みに寄り添う力を養う
坐禅をはじめとする禅の実践を通じて自身の“こころ”と向きあうとともに、先達が記した文献を読み解くことでその智慧を学び、仏教によって現代人の迷いや多様な悩みに寄り添い、支える力を養います。僧侶をめざす人にとってだけでなく、現代社会において心豊かに生きていくための学びにもなります。
02禅を文化・芸術・学問として学ぶ
禅は茶道や華道といった日本の文化、水墨画をはじめとする日本の芸術に多大な影響をあたえています。また、哲学などの見地から禅を研究する動きは世界的にも広がっています。こうした観点から禅を学べるのも花園大学仏教学科の特色です。「ZEN is Cool」と捉える海外の人たちと交流する機会も増えています。
03仏教をグローカルに実践
坐禅をはじめとする禅の実践を通じて自身の“こころ”と向きあうとともに、先達が記した文献を読み解くことでその智慧を学び、仏教によって現代人の迷いや多様な悩みに寄り添い、支える力を養います。僧侶をめざす人にとってだけでなく、現代社会において心豊かに生きていくための学びにもなります。
4年間の学び
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- 1年生
現代仏教と禅文化の実際に触れる
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仏教学には多様な専門分野があり、応用範囲も広くなっています。1年生は、まず仏教や禅の用語、思想、歴史などを学修し、学びの基礎知識を身につけます。あわせて合宿スタイルでおこなう集中講義(接心)などで、現代仏教や禅文化の実際に触れていきます。
- 1年生
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- 2年生
仏教や禅文化の地域実践を試みる
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仏教学の専門領域に関する学びを深めていきます。
漢文で記された文献の読解を中心に、「東アジアの仏教の歴史」や「サンスクリット語」などの科目を学ぶとともに、地域実践の支えとなる専門的な知識を身につけます。
- 2年生
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- 3年生
自身の専門領域と実践分野を見つける
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専任教員が受け持つ演習(ゼミ)が始まります。これまでの学びを通じて抱いた興味・関心にあわせてテーマを選び、研究に取り組みます。授業は徹底した少人数制でおこなわれます。プレゼンやディスカッションの機会が多くなります。
- 3年生
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- 4年生
研究を深めて卒業論文にまとめる
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担当教員による個別指導のもとで研究の内容を深めながら卒業論文にまとめていきます。「禅宗僧堂における修行生活の研究」や「禅と老荘思想」など、多彩な研究テーマがあります。
- 4年生
ピックアップ授業
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接心Ⅰ
大学での1日間の講義と、京北校地「緑水軒」で1泊2日の合宿を行う集中講義。専門道場における接心に準じながら、禅僧としての基本所作を実践学習します。
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漢文の基礎Ⅰ-Ⅰ
中国で使われていた文語体の文章「漢文」を、かつての日本では訓読して読んでいました。訓読の基礎を修得するため、中国の古典などを取り上げながら句法を学びます。
卒業論文のテーマ・研究テーマ
- 蘭山正隆とその師弟の研究
- 牧牛図の研究
- 宗教と自殺
- 蘭渓道隆の生涯と建長寺
- 平家物語と中世仏教
- 禅宗儀礼の起源と変化
- 煩悩における言語の問題
- 萬勝寺蔵「六道絵」について
- 織田信長と宗教勢力の関係性
「社会に貢献できる知識・技術・姿勢を育む。」
どのようなテーマを研究していますか?
中国唐代の禅思想史と禅修行について研究しています。中国唐代の禅思想は、現代の日本臨済宗の根幹になっています。1000年以上前でありながら、現代の私たちの悩みや苦しみを解くような説法がたくさん残されています。そして、当時の禅僧たちが真理を求めて行った禅の問答は、「公案」として現在の道場で今なお参究されています。それら当時の禅思想と歴史について文献学的手法により研究をしています。しかしながら、時間が経過する過程で、変化も生じています。そこで思想や修行形態の変化についても、各時代の思想や文化的背景を踏まえながら研究を進めています。
本学科でどのような力が身につきますか?
仏教や禅の歴史・思想・文化を学ぶことを通して、禅的な自己追求の方法やそれを活かした社会的実践力の修得を目指します。また、学問を追究する主体性をはじめ、他者の立場を思いやる「利他の精神」を養います。本学科での学びにより、積極的に世界に貢献することができる力が身につくと信じています。
准教授 小川 太龍
「仏教を取り巻く文化や歴史も学び、新たな視点を得る。」
何を学んでいますか?
中学時代に参加した坐禅会がきっかけで、禅に興味を持ちました。仏教学科では、漢文や宗教史といった仏教に関連する諸分野への学びを通して、新たな視点で仏道を理解できるようになったと感じます。「接心」の授業で坐禅や作務などの修行を体験できるなど、実践の機会が豊富な点も魅力的です。
今後の目標は何ですか?
中国の仏教について研究する予定です。インドで誕生した仏教が中国に伝わり、どのような過程で変化を遂げたのか。中国とインドにおける「違い」を多角的に考察していきます。また、授業外で漢文の勉強会などにも参加しており、今後は自分が主体となってさまざまな企画を実施したいと考えています。
村上 希星 さん
仏教学科 1年生(取材時)
静岡県 静岡中央高等学校出身
「仲間たちの仏道に対する思いや、実践の重要性を学んだ大学時代。」
現在の仕事について
妙感寺の副住職として境内清掃やお参りなどの業務に従事する傍ら、大本山妙心寺の東海庵で執事長補佐を務めています。さらに、妙心寺派布教師の適任証を授かり、研修を受けている最中です。今後は、布教師としての活動にも力を入れたいと考えています。
印象に残っている大学時代の経験
花園禅塾に入寮し、仲間たちの仏道に対する熱い思いに触れたことは大きな刺激になりました。日々の授業では資料を読み込み、真理を探究することの重要性を実感。そして、花園大学大学院に進学し、学びを深めたことも財産になっています。理解して終わるのではなく、その学びをどう活かし実践していくのかを問うのが「禅」です。生涯をかけて、自分自身に問い続けていきたいと思います。
妙感寺 副住職 東海庵(大本山妙心寺) 執事長補佐 金井 恒道 さん
国際禅学科[現 仏教学科]2012年卒業
京都府 洛南高等学校出身
所属等はインタビュー当時のものです。
卒業後の進路
卒業後の主な進路
僧堂掛搭、一般企業、公務員(警察・消防等含む)、教員(中学校・高等学校)、大学院進学 など