文学部

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日本文学科日本文学コース

世界を広げ、未来を切り拓く

日本文学コースとはわたしを変える、一冊に出逢う

日本文学コースでは、日本の古代から近現代の文学や現代のさまざまな文化を体系的に学ぶことを通して、人間とは何かという普遍的で、究極の問題を考えます。それは、どう生きるべきかという問題にもつながります。日本文学コースでの4年間は、自分の世界を広げ、自分の未来を切り拓く、とくべつな4年間になるはずです。

KEYWORD
  • 京都で古典文学
  • 近現代文学
  • 現代文化
  • マンガ
  • 文章力
  • 読解力
  • 物語が好き
  • 国語科教員免許(中・高)
日本文学科イメージ画像

わたしたち人間だけのものである文学

動物にはない、人間だけに備わった能力の一つが、「物語」(文学)を作り、運用する能力だと言われます。この「物語」があるからこそ、人は過去に起こった出来事を、言い伝えとして残したり、歴史として記したりして、後世に伝え、教訓とし、発展してきました。 みなさんも、自分のこれまでの人生を「物語」として記憶し、それを教訓としたり、自信や勇気につなげているはずです。 このように文学とは、何も小説やエッセイばかりではありません。わたしたちは普段の生活の中でも「物語」を使ったり、作ったりしているのです。

文学を学ぶこととは?

ですから、文学を学び、文学を読み解く力を身に着けることは、人間を読み解き、社会を読み解き、そして自分の過去と未来を読み解く力になります。 この人間にとって永遠不変の存在ともいえる文学を学ぶことを通して、自らの成長と社会のために自分を磨く。それが、この日本文学科のミッションなのです。

学びの特徴

  • 01多様な時代の文学を広く深く学べる
  • 02マンガも探究。
    幅広い視点からとらえる
  • 03京都市の真ん中にあるキャンパス
    ――授業で古典の舞台へ
  • 04文学理解に欠かせない
    仏教や日本史も学べる

01多様な時代の文学を広く深く学べる

近現代の文学はもちろんのこと、中古、中世、近世といった古典文学の各時代についても、広く、深く学べるのが日本文学コース最大の特徴。日本のことばの文化の長い歴史を総合的に理解できるようになります。基礎から応用まで段階的に学べる科目構成になっているので、古典をあまり読んだことがない人でも安心して学べます。

02マンガも探究。幅広い視点からとらえる

日本語で紡がれる「物語」の形式には、言葉と絵を組み合わせたマンガもあります。また、インスタグラムなどのSNSを用いて、日々の気分や出来事を写真や動画によって記録している方も少なくないでしょう。そうした、小説などとは異なる「物語」にも注目するのが「現代文化」関連科目です。これまで「勉強の邪魔になる」といって怒られることもあったかもしれない「物語」についてまじめに探究するのも、大学ならではの学びです。

03京都市の真ん中にあるキャンパス
――授業で古典の舞台へ

日本の文学を研究する上で欠かせないのが、日本史の知識です。また、古典を学ぶうえでは、仏教に関する知識も重要です。同じ文学部の中に、仏教学科と日本史学科があるため、日本史の専門的な授業や、仏教学科で行われている仏教の歴史や思想の授業を受けることができ、知識・理解をより深めることができます。小規模大学でありながら、関係する隣接分野が学べるのも本学科の特長です。

04文学理解に欠かせない仏教や日本史も学べる

日本の文学を研究する上で欠かせないのが、日本史の知識です。また、古典を学ぶうえでは、仏教に関する知識も重要です。同じ文学部の中に、仏教学科と日本史学科があるため、日本史の専門的な授業や、仏教学科で行われている仏教の歴史や思想の授業を受けることができ、知識・理解をより深めることができます。小規模大学でありながら、関係する隣接分野が学べるのも本学科の特長です。

4年間の学び

  • 1年生

    段階を踏んで基礎を固める

    1年生では、「基礎講読」で古典文学・近現代文学・現代文化の3分野の基礎的な知識を学びます。また、「日本文学概論」「日本語学概論」「現代文化概論」、文学史の授業等を通しても、基礎的な知識を身に付けます。段階的に、基礎をしっかり固めることができるカリキュラムになっています。

  • 2年生

    自分の好きな分野の研究に挑戦

    2年生では、1年生で学んだことをもとに、自分の興味関心のある分野の授業を選択肢から選んで履修し、研究したい分野を掘り下げていきます。「中古文学研究」「近代文学研究」といった、さらに深い知識を身に付ける授業のほか、「日本文学講読」のように学生自らが主体的に調査・研究する授業もあります。

  • 3年生

    ゼミがスタート

    自分が研究したい分野のゼミに所属して、研究のいろはを学び、4年生の卒業論文執筆に向けて、研究の方法や論文の書き方を身に付けていきます。ゼミは中古文学・中世文学・近代文学・現代文学(2025年度入学生より)・現代文化の5分野から一つを選択します。

  • 4年生

    4年間の集大成「卒業論文」を書く

    引き続き、自分が研究したい分野の先生のゼミに所属して、卒業論文のテーマを決めて研究を進め、卒業論文を執筆します。

カリキュラム

カリキュラム
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ピックアップ授業

  • 現代文化概論

    今我々が親しんでいる漫画の形式は、いつ頃、どこで出来たのか、漫画ならではの表現技法とはどのようなものか、漫画を本で読むのとスマホの画面で読むのでは、作品の与える印象がどのように変わるのか、といった謎を解き明かしていきます。

  • 日本文学演習AⅡ-Ⅰ・Ⅱ
    (中世文学ゼミナール)

    2023年度は御伽草子の『羅生門』を学生中心で読み進めています。羅生門に出るという鬼を渡辺綱らが退治する話で、『平家物語』や『太平記』等に見える刀剣説話と深く関わり、芥川龍之介の小説が書かれるまで、羅生門といえばこの話でした。このゼミでは中世に流布したさまざまな説話を追いかけています。

卒業論文のテーマ・研究テーマ

鎌田ゼミ

  • 『竹取物語』の語源譚
  • 『夜の寝覚』における天人の与えた影響について
  • 平安文学におけるジェンダー論

神田ゼミ

  • 中世の説話に見る安倍晴明
  • 鬼の腕切り説話の比較研究
  • 伽草子「浦島太郎」について
  • 『今昔物語集』の天狗説話について
  • 『宇治拾遺物語』第七話「竜門の聖、鹿に替らんと欲する事」をめぐって

高橋ゼミ

  • 夢野久作『瓶詰地獄』の世界観
  • 遠藤周作『沈黙』についての考察
  • 樋口一葉「にごりえ」における女性たちのあり方
  • 村上春樹『羊をめぐる冒険』の羊と「観念の王国」

秦ゼミ

  • 個人ゲーム開発者はなぜゲームを作るのか
  • 野球選手のセカンドキャリア
  • 「写真家」から見える写真という表現
  • 『週刊少年ジャンプ』連載漫画に描かれた「中華キャラ」ステレオタイプの変化と日中関係の繋がり

卒論紹介 流人と和歌(服部真緒さん 2023年卒業)

高い身分や地位にありながら、政治的な事情で朝廷から排され、地方へ下った人々がいます。例えば、小野篁、菅原道真、後鳥羽院、フィクションの人物では光源氏など、歴史や文学の世界で著名な流人は少なくありません。彼らは配所へ向かう道中で、またたどり着いた配所で、和歌を詠み、自らの心を慰めました。彼らの和歌をさまざまな歌集や文献から収集し、表現面に分析を加えたのがこの卒業論文です。特殊な境遇にあった人々の想いは、和歌の世界のルールに則って表現されることで、かえって普遍性を獲得しました。そうして、遠く離れた都にいる大切な人々の元に届けられたことを、著者は明らかにしています。(中古文学・鎌田智恵)

卒論紹介 谷崎潤一郎『私』の語りからみえる「私」の人物像(高橋千瑛さん 2023年卒業)

谷崎潤一郎の代表作といえば、関西移住後に書かれた『痴人の愛』『春琴抄』『細雪』などですが、大正期には探偵小説も書いています。その中でも、『私』は叙述トリックが仕組まれた特徴的な作品です。この卒業論文では、『私』を主人公「私」の友人に対する劣等感や自尊心が刻み込まれた物語として読み直しています。また、語る「私」と語られる「私」を区別しながら、語る「私」の意識が語られる内容にどのように影響しているのかもしっかりとおさえています。(近現代文学・高橋啓太)

メッセージ

  • 教員

    教員からのメッセージ

    現代社会で不可欠な物事を
    多角的に捉える力を養う。

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  • 在学生

    在学生からのメッセージ

    今まで気付かなかった文学の奥深さに触れる。

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  • 卒業生

    卒業生からのメッセージ

    客観的かつ柔軟な視点を
    製品の検査業務に活かす。

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卒業後の進路

卒業後の進路

卒業後の主な進路

職種

一般企業(小売業、IT、金融、交通、観光など)、公務員(警察・消防等を含む)、教員(中学校・高等学校)、福祉、大学院進学 など

就職実績

パナソニック電材京都 JR四国 京都北都信用金庫 ライフ・コーポレーション 大和ハウスリフォーム イズミヤ ヤマダ電機 ヨドバシカメラ  マツモト 平和堂 大阪天満宮 トナミシステムソリューションズ スズキ自販京都 エムケイ観光バス 私立高校教員(書道/国語)ほか(過去三年間の実績より)